【企業分析を実践で学ぶ:基礎ゼミのポートフォリオ選手権】

 会計ファイナンス学科教員の安藤です。会計ファイナンス学科2年生の基礎ゼミでは、現在「ポートフォリオ選手権」に取り組んでいます。

 この取り組みでは、学生がチームに分かれ、自分たちで投資対象となる企業を選び、ポートフォリオを作成します。単に好きな企業や知っている企業を選ぶのではなく、各企業の成長性や安定性、財務状況などを調べたうえで、どの銘柄にどのくらい投資するかを考えます。

 評価には、リターンだけでなくリスクも考慮する「シャープレシオ」を用います。株価上昇だけを競うのではなく、どれだけ効率よくリターンを得られたかを競う点が、この取り組みの特徴です。

 ポートフォリオが決まったら、次は各チームによる発表です。なぜその企業を選んだのか、なぜその投資比率にしたのかを説明します。これまでの授業で学んできたPER、PBR、ROEなどの株価指標や財務指標を使ったり、会社四季報を読み込んで企業の成長性を調べたりと、学んだ知識を実際の企業分析に活用しています。

 たとえば、成長が期待されるIT・半導体関連企業を中心に組み入れるチームもあれば、食品・通信・医薬品など、景気の影響を受けにくい企業を組み合わせて安定性を重視するチームもあります。投資比率にも各チームの考え方が表れており、「成長を狙う銘柄」と「リスクを抑える銘柄」をどのように組み合わせるかに、それぞれの工夫が見られます。

 この取り組みは、投資や企業分析の学習であると同時に、プレゼンテーションの練習にもなっています。自分たちで調べた内容を、限られた時間の中で分かりやすく伝えるためには、情報を整理し、重要なポイントを選ぶ必要があります。数字をただ並べるのではなく、「その数字から何が言えるのか」を考えて説明することが求められます。

 また、さまざまな企業について調べることは、就職活動にもつながります。普段よく知っている企業だけでなく、BtoB企業や海外展開に強みを持つ企業、成長分野に関わる企業などにも目を向けることで、企業を「消費者」として見るだけでなく、「投資家」や「働く先」として見る視点を持つことも、この取り組みの大きな学びです。

 現在、18チームのうち12チームの発表が終わりました。どのチームも、授業で学んだ知識を使いながら、自分たちなりに考えたポートフォリオを発表してくれています。最終的な運用結果が確定するのは年末です。どのチームのポートフォリオが最も高い評価を得るのか、今からとても楽しみです。

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